
赤沢川
岩手県
紫波町の東のはずれ、北上高地の西の縁にある赤沢の里を西へ流れる小さな川。繋川などの沢を集めて田んぼのあいだを下り、彦部川に合わさって、そのすぐ先で北上川に入る。盛岡から遠野へ抜ける国道396号がこの谷を通るので、道からは近い。流域は32平方キロほどで、県が管理している区間は3キロあまりしかない。赤沢は江戸のころに金を掘った土地で、繋金山や赤沢金山があり、川では農家が副業に砂金を採っていたと町の記録に残る。果樹の里でもあり、地元の環境団体が親子向けに川の生きものの観察会を開いてきた。 漁業権が設定されていない川で、遊漁券を買う先が無い。ただし自由というわけではなく、釣ってよい時期と大きさは県の規則がそのまま及ぶ。北上川の支流には秋にサケが上る川があるが、サケはどこの川でも釣ってはいけない魚である。 釣りの記録を残しているのは盛岡の釣り仲間のひとりで、いつもの川がだめな日の行き先としてこの川を選んでいる。狙いはヤマメで、入るのは中流。5月の半ばにえさ釣りで2時間に11匹、別の年の5月の連休には午後の3時間半で19匹、平均18センチほどで最大22センチという日があった。4月の上旬でも1投目から掛かり、たるみのある淵では型のよいものが出ている。 よい日ばかりではない。3月の半ばは岸に足跡がたくさん残っていて、ていねいに探っても1時間に15センチほどが2匹だけだった。5月に入ると田んぼに水を引くので、土が混じってささ濁りになる。その日は水が多くて流れの芯からも食ってきたが、5月の末には水が細って竿を出せなかった回もある。暖かくなるとシマヘビやヤマカガシをよく見る。杉の花粉がつらくて30分で切り上げたという春の回もある。 合流先の彦部川の本流については、同じ人が春に20分だけ竿を出して、用水路のような流れで釣りやすいが掛かったのはアブラハヤばかりだったと書いている。彦部川の上流にあたる佐比内では、地元の若い人たちが川沿いの草刈りを続けていて、ヤマメやイワナが少しずつ増えてきたと県の懇談の記録にある。ただ、本流や佐比内の側で釣りをした人の記録は、探したかぎりこの1回しか見つかっていない。 読みは「あかざわがわ」。岩手県内だけでも西和賀の和賀川、遠野の宮守、雫石に同じ名前の川や沢があり、秋田の鳥海山にもある。検索するとそちらが先に出てくるので、紫波や彦部川の名を添えて探すとよい。
釣行記4
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