渓流手帖

阿仁川

秋田県

秋田県北部を流れる米代川水系で最大の支流。北秋田市の阿仁地域を源に北へ流れ、鷹巣町蟹沢の翔鷹大橋の下流で米代川に合流する。漁協は、支流とは思えないスケールの多様さ、最上流は深山幽谷の渓流ゾーンで美しくも逞しいヤマメとイワナの棲息域、中上流域は阿仁川天然鮎を育む清流、下流域はサクラマスおどる大川、と書いている。区間ごとに性格がはっきり分かれる川で、最上流部の打当から阿仁エリア、上流部の阿仁地区から小又川合流点、中流部の阿仁前田から根小屋堰堤下流、下流部の本城から下田平エリア、という四つの呼び分けが漁協の紹介ページに出てくる。渓流の主役はイワナとヤマメで、支流の打当川、比立内川、小又川、小様川、鳥坂川、荒瀬川に人が入る。阿仁川漁協は管内をAエリア、Bエリア、Cエリアの三つに分けて運用している。これは漁場図にも遊漁規則にも出てこない区分で、漁協のリバーキーパーが書く釣行日誌の中だけに出てくる。日誌の記述からたどると、Aエリアが比立内川と小岱倉沢の筋、Bエリアが打当川とキャッチアンドリリース区間、Cエリアが荒瀬川、小様川、佐山川の筋にあたる。本流筋の記録は、テンカラ、フライ、渓流ベイトフィネスと釣り方が幅広い。里川区間のヤマメは小ぶりだが数が出るという記録が繰り返し出てくる一方、雪代の残る解禁直後は増水と濁りで難しいという報告も多い。サクラマスは4月から7月にかけての本流の看板で、米代川本流から遡ってくる魚を根小屋堰堤の下や瀬で狙う。60センチ台の記録が複数あり、県外からの遠征も多い。アユは天然遡上の川として知られ、7月の解禁から10月まで続く。制度は阿仁川漁業協同組合の内共第19号と第20号による。漁業権の魚種はあゆ、いわな、やまめ、やつめ、うぐい。遊漁の期間はイワナとヤマメが4月1日から9月20日、アユが7月1日から10月15日までのうち組合が定める期間、ウグイが通年、ヤツメが組合の定める期間。ただし秋田県漁業調整規則の第37条が県内一律でヤマメを9月1日から翌年3月20日まで禁じているので、ヤマメが釣れるのは実際には4月1日から8月31日までで、9月20日まで竿を出せるのはイワナのほうになる。全長制限はイワナとヤマメが15センチ、ヤツメが30センチ。遊漁料はイワナとヤマメの手釣り、竿釣りが日券1,500円、年券6,000円で、現場で監視員に納めると500円が加算される。中学生以下は無料、高校生は半額。アユのルアー釣りは漁場の全域で禁止されている。遊漁券はフィッシュパスと釣りチケで買えるほか、阿仁川漁協の事務所、菊地おとり店、阿仁川アユセンター、太田松寿、マタギの里観光開発、松橋旅館、木村精肉店、近藤一雄、萩形キャンプ場管理棟、前田商業会売店の四季美館、道の駅ふたついで扱う。秋田県内水面漁業協同組合連合会の県内共通遊漁券を使うと、内共第13号と第22号を除く内共第1号から第25号までの全漁場でイワナとヤマメが年15,000円になる。サクラマスはこの漁業権ではなく米代川水系サクラマス協議会の内共第22号の側で扱い、釣ってよいのは4月1日から7月31日まで。オオクチバスやブラウントラウトなどの外来魚は再放流が禁止されている。打当川の左俣は通年禁漁がまとまっている。全魚種が1月1日から12月31日まで禁漁になるのは、中ノ又沢の起点から打当川の合流点まで、ヒヤコ沢の起点から中ノ沢の合流点まで、立又沢の起点から打当川の合流点まで、小五郎沢、外ノ倉沢、高ヒバ沢、木滝沢、水尻沢、大冷水沢のそれぞれ起点から立又沢の合流点までの区間。森吉側ではノロ川地区の立川の合流点から上流、桃洞沢の起点と赤水沢の起点までの区間が全魚種で通年禁漁になる。ほかに比立内川の堰堤から下流100メートル、小阿仁川の小田瀬河床ブロックから上流100メートル、堀内沢第一堰堤の上下流50メートル、杉沢発電所取水口の上下流50メートル、森吉山ダム内の指定場所、米内沢の根小屋頭首工と本城頭首工の前後も通年禁漁。入るときの注意として、流域全体がクマの生息域にあたる。漁協自身が渓流域は熊の棲息エリアですと明記し、熊スプレー、爆竹やラッパのような大きな音の出る鳴り物、山刀を挙げている。フェルトかピンのソール、杖、ライト、簡易救急、ホイッスル、防水のスマホケースと予備電源も基本装備として並ぶ。阿仁前田の水位と川の防災情報、温泉下と五味堀のライブカメラが漁協のサイトから見られる。漁業権の外にある川もある。阿仁川漁業協同組合の内共第19号は漁場の区域を100の区間で一本ずつ名指しする形をとっていて、その支流および小支流という包括の言い回しを使っていない。だから名指しに出てこない川はそのまま漁業権の外になる。この水系では、打当川筋の袖ノ子沢、太平湖に注ぐ長沢と南清水淵沢、魚ノ沢、大杉沢、大木和田沢、種ヶ沢、太郎沢、鳥坂川筋の檜倉沢、比立内川の奥の大深沢、小様川筋の新兵衛沢とゴチボ沢、小又川の浦志内沢と小滝沢がそれにあたる。このうち器を作ったのは記録の残っている袖ノ子沢、長沢、南清水淵沢の三本で、残りは名前が地図と索引に出るだけで釣行の記録が見つからなかったため器を作っていない。

管轄漁協:阿仁川漁業協同組合

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支流・沢8

釣行記129

釣り方:
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