
だから、フライは止められない 高原川編 第92話「予兆」
KEN SAWADA COLUMN·
フライ
分岐点から右俣を遡行する。この付近は未だ水が少ない。 予兆 イブニングライズの時間、それも後半になってドライフライへの反応が悪くなり、同時にウェットフライへの反応が良くなる。この現象は何処でも見られる。同じ現象がイブニングライズの始まる前に起こることだって、特別珍しい訳ではない。しかし右俣の場合、その時間が余りに早い。 何故そうなるのだろう。おぼろげながら、海抜の高さが関係しているような気がした。 はっきりした理由が判らなければ、魚の嗜好の変化という現象が起こるかどうか、事前に知ることは難しいだろう。けれども魚の関心がドライからウェット、又はその逆に変わったことに気づけば、的確なタイミングで釣り方を変えることは可能だろう。私は何らかの方法で、なるべく早くその変化を察知することを考えた。 月が変わって8月の旧盆の最中、私は3回目の右俣を目指した。今度は全域を釣ろうと思っていたので、朝食を済ま
