渓流手帖

長沢

秋田県

太平湖に直接そそぐ沢のひとつで、森吉ダムの湖の奥にある。長く小又川水系に通った書き手は、南清水淵沢は距離1.3キロ、長沢の距離は2.8キロ、両沢とも堰堤も滝もなく、まして入渓する道もなく、渓流魚の宝庫と言えよう、と書いている。同じ人は、栃木県の八木沢ダムには道がないダム奥の沢に入渓するマイボートの係留が数多く見られるが、ここ太平湖にはそのボートも見当たらない、簡易式のエンジン付きゴムボートをお持ちの方はぜひ入渓をお勧めする、とも記している。つまり陸から歩いて入る道が無く、湖を渡らないと竿を出せない沢になる。同じ人が粒様沢や魚ノ沢へ入るためにボートのチャーターを相談したところ、用意するのはやぶさかではないが、せっかく入渓しても成果は薄い、やめた方がいい、と言われて断念したという記録も残っている。この沢は漁業権の外にある。阿仁川漁業協同組合の内共第19号は、漁場の区域を100の区間で一本ずつ名指しする形をとっていて、その支流および小支流という包括の言い回しを使っていない。秋田県の漁業権はどれもこの型で書かれる。だから名指しに出てこない川は、そのまま漁業権の外になる。太平湖に流入する沢のうち条文が名指しするのはノロ川、粒様沢、土川沢、六郎沢、多々良沢だけで、長沢、南清水淵沢、魚ノ沢、大杉沢、大木和田沢、種ヶ沢、太郎沢は名指しの外になる。漁業権が無いことは何をしてもよいという意味ではない。秋田県漁業調整規則は県内のすべての内水面に及び、イワナは15センチ以下が周年、15センチを超えるものが9月21日から翌年3月20日まで採捕禁止、ヤマメは15センチ以下が周年、15センチを超えるものが9月1日から翌年3月20日まで禁止になる。ニジマスは15センチ以下が周年禁止。この規則の下では、イワナが釣れるのは3月21日から9月20日、ヤマメは3月21日から8月31日ということになり、漁協が4月1日を解禁日にしている阿仁川本流よりも解禁が早い読みになる。由利本荘の釣具店も、内水面漁業組合が管理していない河川は県条例の3月21日に従う、と書いている。ただし本流筋と入り交じっているので、入る前に阿仁川漁業協同組合に確かめておくのが確実になる。太平湖は湖水面の全域が国指定鳥獣保護区の特別地域になっている。遊覧船の森吉丸は6月1日から10月31日まで太平湖と小又峡のあいだを周航しているが、途中の沢に降ろしてくれる船ではない。

この川をシェア:𝕏 でシェアLINEで送る

釣行記2

この川の釣りに使う道具広告

渓流釣りの定番と、この川で多い釣り方に合わせた道具です。

※ 上記のリンクは広告(アフィリエイト)を含みます。購入により当サイトが紹介料を受け取ることがあります。