渓流手帖

小瀬川

広島県

小瀬川は、広島県と山口県の境を流れて瀬戸内海に注ぐ川である。流れの長さは59キロ、集める水の範囲は340平方キロメートルで、流域に住む人はおよそ2万人。源は広島県廿日市市飯山のあたり、羅漢山と鬼ヶ城山の山ひだにあり、そこから南へ下りながら両県の境になる。このページで扱うのは、小瀬川ダムより下流から弥栄ダムに入るまでの中流域と、そこに注ぐ谷である。小瀬川ダムより上流は別の受け持ちで、そちらは七瀬川のページにまとめている。 中流は大竹市栗谷町を抜けていく。渡ノ瀬ダムから下ってきた玖島川が合わさるあたりが蛇喰磐(じゃぐいいわ)で、花こう岩の河床が水に削られ、甌穴(おうけつ)がいくつも並んでいる。この一帯が弥栄峡で、小瀬川と玖島川がほとんど平行に流れてきてから出合い、どちらも河床を深く削り込んだ珍しい景観で知られる。そこから下は弥栄ダムの湖になり、湖を出た流れは蛇行しながら東へ向かって、大竹市と和木町で海に出る。 狙う魚はアマゴである。放流された魚が中心で、春先に入れば20センチ台、季節が進むと8寸から尺に届く。広島市内の釣具店の人が2012年の春に本流へ入った記録が残っていて、4月は水温12度で20センチ後半から30センチちょうどが続けて出たうえ、35センチ近い魚を足元でばらしている。5月には水温15度で、幅広の尺アマゴを釣り上げた。この魚体の厚みは稚鮎を食べているためで、弥栄ダムの湖で育った鮎が本流を上ってくる。短い時間しか竿を出していないのにこれだけ反応があったことに驚いて、この川は凄いかもしれない、と書き残している。 本流の瀬を正面から釣れる規模があり、国道と林道が川沿いを走っているので、階段を下りてすぐ竿を出せる場所もある。記録に残っているのはルアーが多いが、テンカラやエサで釣る人もいる。シーズンの初めには家族そろって入る人もいて、2024年の春には一家で34匹という日もあった。そのときはルアーで3尾を掛け、午後からテンカラに替えて1尾を足している。 国の管理事務所が弥栄ダムの周りで続けている生き物の調査では、アマゴは弥栄湖より上流の小瀬川と長谷川で見つかっている。アマゴという魚は、環境省が準絶滅危惧、広島県が要注意種、山口県が絶滅危惧種としている。同じ調査では、湖のほうにオオクチバスやブルーギルが記録されていて、流れと湖で魚の顔ぶれがはっきり分かれる。 この川は古くから安芸国と周防国の境だった。天平6年(734年)に大竹河をもって国境と定めたという記録がある。おもしろいのは名前で、広島県側では木野川(このがわ)、山口県側では小瀬川(おぜがわ)と、同じ一本の川を岸ごとに別の名で呼んできた。ひとつの川に二つの名前があった例は全国でも珍しいと、大竹市では説明されている。1968年の河川法で公称は小瀬川に決まったが、広島県側では木野川の名がいまも使われていて、古い釣りの記録や案内で木野川と書かれているのはこの川のことである。ほかに大竹川、大川(おおかわ)、御境川(おさかいがわ)という呼び名も伝わる。 この川に注ぐ谷のうち、アマゴの受け持ちに入っているのは、谷川、長谷川、日宛川、上大三郎川、石原川、温原川の6本である。長谷川は弥栄湖へ西から注ぐ山口県岩国市美和町の谷で、日宛川はその長谷川に合わさる。上大三郎川は中流の左岸、谷川は弥栄ダムより下流の谷にあたる。石原川と温原川は地元で使われてきた呼び名で、国の河川の資料には出てこない。広島県の受け持ちでありながら、名の挙がった谷はいずれも山口県側にある。どれも釣りの記録が見あたらないので、この手帖では川のページを作らず、ここにまとめている。長谷川は「はせがわ」ではなく「ながたにがわ」と読む。 玖島川と前飯谷川は、アマゴの受け持ちの外にある。玖島川は渡ノ瀬ダムから下ってくる大きな支流で、川沿いに公園があって夏は川遊びでにぎわうが、渓流釣りの記録は見つからなかった。前飯谷川は大竹市側から弥栄ダムのすぐ下に注ぐ谷で、こちらも記録がない。どちらもページを作っていない。 名前で探すときに気をつけたいことが三つある。ひとつは弥栄ダムの湖がブラックバスの大会の舞台として知られていて、小瀬川や弥栄で引くとバス釣りの記録がほとんどを占めること。ふたつめは河口が瀬戸内海なので、チヌやシーバス、キスといった海の釣り場の情報が上位に並ぶこと。みっつめは蛇喰磐が川遊びとキャンプの行き先として有名で、観光の記事に埋もれることである。アマゴの記録を探すなら、大竹、栗谷、蛇喰磐、弥栄峡といった地名を足すとよい。

管轄漁協:芸防漁業協同組合

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釣行記3

釣り方:
  • 小瀬川アマゴ解禁𝔻𝕒𝕪
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    ルアーテンカラエサ釣り
  • 本流始まりましたっ!(エース池内釣行記)
    パゴス
    ルアー
  • 夕刻の一撃。(エース池内釣行記)
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    ルアー

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