
佐波川
山口県
山口県のほぼ中央を流れる一級河川です。島根県境の三ツヶ峰(みつがみね)に源を発し、山口市徳地(とくぢ)の谷を抜け、防府平野を潤して周防灘にそそぎます。流路延長はおよそ56キロ、流域面積はおよそ460平方キロで、島地川、三谷川、清涼寺川、杉ノ河内川、滑川といった支流を集めます。 渓流釣りの舞台は、佐波川ダム(ダム湖は大原湖)より上の本流と、支流の島地川ダムより上です。ダムより下は川幅が広く水量もあって鮎の川として知られますが、ダムから先は山間の谷に入り、川幅が狭まって石と岩が増えます。国道489号と県道24号が川沿いを走るので、上流のわりに入渓はしやすいほうです。大型車の通行が多いので、駐車の場所には気を配ってください。 魚はアマゴが主で、源流部では中国地方にだけ残るイワナの亜種ゴギが交じります。瀬戸内海にそそぐ川でゴギに会えるのは珍しく、全国を釣り歩いた書き手が標高700メートル前後の源流で、天然のアマゴとゴギの両方を確かめています。同じ場所には、腹がオレンジがかった放流由来とみられる「合いの子」のイワナも入ります。大原湖の上流端ではニジマスと、29センチのアマゴが出た記録があります。上流域ではサツキマスの自然産卵も確認されています。放流は支流の滑川を中心に、まとまった数のアマゴが放たれてきました。 支流のうち釣りの記録が残っているのは、滑川(なめらがわ)、島地川の上流、清涼寺川の3本です。滑川と島地川上流ではアマゴが18センチから21センチで二桁、清涼寺川では17センチから24センチが二桁釣れた報告があり、いずれも開けた場所ではなくボサの下や大岩のえぐれが狙い目だと書かれています。尺を超えた実績もあるとのことです。記録の数はまだ少ないので、このサイトでは個別のページを作らず、本流にまとめて載せています。 徳地は、東大寺再建の用材を切り出した杣山(そまやま)として知られる土地です。重源(ちょうげん)が材木を流すために佐波川へ118か所の堰を築いたと伝えられ、そのうち山口市徳地船路に残る幅3メートル・延長46メートルの石畳の水路が「佐波川関水(さばがわせきみず)」の名で国の史跡に指定されています。ダム上流の滑山(なめらやま)国有林には当時の名残の美林が広がり、支流の滑川には滑峡(なめらきょう)と呼ばれる渓谷があります。川の名については、奈良から来た人夫のために重源が木片に「鯖」の字を書いて池に投げると本物の鯖になったという伝説が土地に残っています。 名前の注意がふたつあります。ひとつは支流の滑川で、富山県滑川市や山形県の滑川と検索結果が混ざります。もうひとつは本流で、読みは「さばがわ」です。河口の沖には佐波島という海の釣り場があり、下流部はシーバスやチヌ、ハゼの釣り場として書かれることが多いので、記事を読むときは上流か下流かを確かめてください。
管轄漁協:佐波川漁業協同組合
釣行記10
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