渓流手帖

渋川

山口県

周南市鹿野(旧・都濃郡鹿野町)を流れる錦川の支流です。鹿野の里で谷は二手に分かれ、西へ上がるのが錦川の本流、東へ上がるのがこの渋川になります。長野山と馬糞ヶ岳(ばふんがだけ・標高985メートル)の南側の水を集め、北東から南西へおよそ17キロ下って、向道ダムより上流の錦川に合わさります。鹿野の谷ではいちばん大きな支流で、流れに沿って渋川という集落があり、川の名がそのまま地名になっています。 主な対象はアマゴです。解禁直後から魚が濃く、堰堤下のプールや落ち込み、流れの脇、駆け上がりの沈み石まわりで数が出ます。地元の書き手は、五百メートルを二時間半かけて丹念に釣って二十五匹という日や、支流との合流点の大石の頭で二十六センチを出した日を書き残しています。二十七センチ級が上がった年もあります。朱点のはっきりしたアマゴに混じって、朱点の見えないヤマメのような個体も釣れ、パーマークの出方が一尾ずつ違うのがこの川の面白さだと書かれています。 もうひとつの顔がゴギです。ゴギは中国地方の山地にだけ残るイワナの仲間で、頭の上まで白い虫食い模様が走るのが特徴です。この谷に長く通った釣り人は、渋川の支流にはおおむねゴギがいて、西側の錦川本流にはいない、と書き残しています。尺を超えるゴギもかつては出たといい、とくに五万堂渓谷には多かったそうです。近年どうなっているかを書いた記録は見当たらないので、現地で確かめてください。 この谷には広中やまめ養魚場があり、鹿野の川に放たれるアマゴはここで孵化して育ったものです。放流は雪の舞う時期に行われ、春には十五センチほどに育っています。 支流の五万堂谷は五万堂渓谷と呼ばれ、赤滝(一の滝・二の滝・三の滝)を中国自然歩道の遊歩道から見ることができます。長野山への登山口でもあり、沢登りの対象にもなっています。渓谷の入口まで続く林道は狭く荒れているので、運転には注意が要ります。 川沿いには石船温泉とせせらぎ・豊鹿里パークがあり、初夏はホタルが舞います。鹿野の集落では正午にチャイムが流れるので、釣り歩く時間の目安になります。 名前の注意が二つあります。ひとつは同名で、滋賀県の愛知川水系にも渋川があり、岡山県玉野市の渋川は海水浴場と投げ釣りの釣り場です。検索すると山口の渋川より先にそちらが出ます。もうひとつは、群馬県の渋川市と読みが同じ「しぶかわ」であることです。

管轄漁協:錦川上流漁業協同組合

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釣行記4

釣り方:
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