
新庄川
岡山県
新庄川は、岡山三大河川のひとつ旭川が西から受ける大きな支流です。鳥取との県境に立つ毛無山のふもと、真庭郡新庄村に源を発し、旧美甘村の谷を東へ下って、真庭市勝山の街なかで旭川本流に合わさります。源流の新庄村には岡山県で最大級といわれる千ヘクタールのブナ林が残り、村は全国源流の郷協議会に加わって、八年計画で川の水生生物を調べ続けています。これまでに百二十七種が確認され、その中にはオオサンショウウオやナガレホトケドジョウ、ムカシトンボも含まれます。源流の森と水の質がそのまま下流の釣り場を支えている川です。 釣りの対象はアマゴで、県北ではヒラメという地方名で呼ばれます。旭川中央漁協の管内でアマゴが放たれる量のうち、およそ四分の一がこの新庄川の筋に入り、新庄村と美甘の区間に集中します。成魚放流の魚に混じって、黒っぽく朱点のはっきりした天然魚が釣れるのがこの川の身上で、解禁直後でも瀬の中からサビの取れた魚が出ることがあります。餌釣りが主流ですが、ルアーもフライも使えます。 川の性格は区間でかなり違います。美甘から勝山にかけては川幅が開けて河原が広く、段々瀬と平瀬、それに大きな淵が交互に現れます。道路から近く入渓点を選びやすいので、渓流を始めたばかりの人にも薦められる区間です。いっぽう新庄村の源流部は、不動滝(男滝)と女滝の落ち込みが好ポイントになるものの、その上流は高原状のなだらかな流れに変わって竿を出す場所が少なくなります。支流の土用川と野土路川は、熊笹と柳のブッシュに覆われて釣り上がるのが難しく、野土路川では五段滝の下の落ち込みに魚が溜まります。 二〇一八年七月の豪雨でこの川は大きく姿を変えました。あちこちで岸が崩れ、深みのある淵がいくつも埋まって、翌年の解禁には「ポイントが減った」と書かれています。川相は年を追って少しずつ戻ってきていますが、古い釣り場案内の淵がそのまま残っているとは限りません。 川沿いには見どころが多くあります。勝山の神代には、奇妙な形の岩が二百メートルにわたって並ぶ竜宮岩があり、透き通った流れと合わせて夏の涼み場になっています。美甘には美甘渓谷、新庄村には宿場町のがいせん桜と不動滝があり、川沿いの約五十本の桜並木は春に見事です。美甘菅谷のキャンプ場が釣り人の拠点として使われていて、泊まりがけで入る人もいます。源流の新庄村の山には、揚水発電の上池として造られた土用ダムがあります。毛無山をはさんだ反対側の湖から水を引いているため、川の流れとは直接つながっていません。 同じ漁協が受け持つ川には、ほかに旭川本流(湯原ダムの下流から旭川湖まで)と、目木川、備中川、月田川、神庭川、余川、白賀川、立尾川、兼秀川、山生川、正石谷川、寺谷川、下谷川などがあります。アマゴの放流量でいえば目木川の筋がいちばん多く、本流は全国有数のアユの川です。ただ、川の名前が分かる釣りの記録をまとまった数で見つけられたのが新庄川だけだったため、このサイトではほかの川のページを作っていません。白賀川は三キロほどの区間が民営の管理釣り場として運営されていて、そこでの記録は当サイトの対象から外しています。 名前には注意が要ります。新庄川は全国各地にあり、高知県須崎市にはニホンカワウソの最後の生息地として知られる新荘川(しんじょうがわ)があって、読みが同じです。「新庄」だけで探すと山形県新庄市に持っていかれるので、岡山・真庭・美甘・新庄村を添えて調べたほうが早く目的の記録にたどり着けます。
管轄漁協:旭川中央漁業協同組合
釣行記4
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