渓流手帖

白糸川

神奈川県

箱根外輪山の南東斜面、大洞と呼ばれる谷に源を発し、小田原市根府川の集落を抜けて相模湾に注ぐ、流程5キロほどの二級河川。明治期の地質調査は、箱根外輪山の東部と南東部を流れる渓のうち主なものとして、根府川の白糸川、吉浜の新崎川、湯河原の千歳川の三本を挙げている。海のすぐ手前まで谷が切れ込んでいるのがこの川の姿で、河口の直上を東海道本線の白糸川橋梁が渡る。赤い鉄橋と相模湾が重なる眺めは撮り鉄の名所になっていて、この川の名前で検索するとまず橋の写真と動画が出てくる。 上流部は白糸渓谷と呼ばれ、番号を振られた七つの滝が連続する。主瀑の白糸の滝は落差6メートルの分岐瀑、七番目のインノウの滝は落差5メートルの斜瀑で、そのあいだに無名の小滝がいくつも挟まる。滝を見に行くには根府川駅付近から県道740号に入り、小田原城カントリー倶楽部の方向へ右折して2.4キロ進んだところで鋭角に左折する。チェーンの掛かった林道入口を抜けると終点の取水施設に駐車スペースがあり、そこから左岸の滝見道を5分ほど歩いて沢に降りる。遊歩道は整備されておらず、木の枝や苔の生えた石を頼りに降りることになる。 釣り場としては小さい。根府川駅から歩いて入渓した書き手は、第二浄水場の脇から川に降り、テンカラで前後わずかな区間を歩いて堰の滝で行き止まりになったと書いている。魚影は見えず、淵に毛鉤を浮かべても沈めても反応はなかった。ただし同じ書き手は、昔はこうした深みに仕掛けを垂らしてまれに釣れたこと、堰の前でよく魚影を見たことも書き残している。今の白糸川は、魚を釣るというより渓の様子を見に行く川として読むのが正直なところになる。入渓地点は林道の橋の下で、橋の脇に降りる階段があるが最後の砂地が崩れやすい。ヘルメットを勧める記録があり、落石とマムシへの注意も書かれている。 河口から歩いて10分ほどの位置に白糸マス釣りセンターがある。川の一部を区切ってニジマスを放流する川釣りと池釣りができる施設で、通年営業しているが、施設の外の川に入って釣ることはできず、テンカラも認められていない。 この川は1923年の関東大震災で大きく姿を変えた。上流部の大洞が深層崩壊を起こして土石流が白糸川を高速で流下し、根府川駅は地すべりごと海に落ちた。屈曲した河谷にその跡が残っている。 根府川駅は無人駅で、周囲に店は無く自販機だけになる。東海道本線の駅なのでアクセス自体は楽で、車を持たない釣り人が電車だけで入れる数少ない渓のひとつになる。 この川にも漁業協同組合は無く、遊漁券は要らない。効くのは神奈川県の内水面漁業調整規則だけで、やまめといわなは10月15日から翌年2月末日まで採捕が禁止され、全長12センチ以下は持ち帰れない。名前が紛らわしく、静岡県富士宮市の白糸の滝と福岡県糸島市の白糸の滝(やまめ釣り場がある)に検索結果をほとんど奪われる。山梨県小菅村にも白糸沢がある。

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釣行記3

釣り方:
  • 根府川・白糸川七滝をめぐる
    大好き!! 真鶴・湯河原ライフ

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