渓流手帖

馬首川

新潟県

上ノ平湿原を水源に持ち、馬首の集落を経て両津湾にそそぐ川。長さは3,500メートルで佐渡では29番目に長い。 堰堤の多い川である。国土地理院の地図に載っている堰堤は2か所だけだが、実際にはそれ以上ある。2021年5月の調査では櫂曲坂(かいまがりざか)手前の堰堤の上から入渓し、15センチに満たないチビ岩魚が続いたあと、小さな堰堤が連続する溜まりで27センチと38センチが出た。 二級河川としての起点は左俣ではなく左沢にある。県の二級河川台帳には起点が林道二股橋とあるが、左俣には橋が無い。佐渡地域振興局の地図を見ると印は左沢についていて、左沢に入渓する地点の橋が二股橋だった。地図に水線の無い沢が起点になっている、珍しい川である。 馬首と浦川の間にある北松ヶ崎の集落にも、県の土砂災害危険渓流の標識に「北松ヶ崎水系北松ヶ崎川」と書かれた川がある。二級河川の台帳には無く、釣りの記録も見つからないので、この手帖では独立した頁を作っていない。 その左沢が当たりだった。2025年5月、橋より下に堰堤が2つあるので期待せずに竿を出したところ、良型が立て続けに出て、38センチの丸々と太った岩魚が上がった。チビ岩魚も多く自然繁殖しており、堰堤だらけで絶滅リスクの高い馬首川にとって貴重な種沢になっている。標高320メートルまでは釣りになるが、渇水期はそれより先は厳しい。 滝は左俣にも右俣にもある。右俣に10メートルほど、左俣は見えている部分だけで2段15メートル、上部に3段目と4段目が隠れていて全体では20メートルを超えると見られる。 上流の上ノ平湿原は環境省の自然環境保全地域(普通地区)で、湿原内への立ち入りはできない。湖沼全体の6割が浮島状の湿原になっている。左沢の右岸に沿う実線の道は石名越え(石名と馬首を結ぶトネ越え道。馬首越えとも言う)で、大倉越えは標高698メートルのマトネで北松ヶ崎方面と馬首方面に分かれる。 この川に漁業協同組合は無く、第五種共同漁業権も設定されていない。新潟県の内水面漁場計画で佐渡島に置かれている漁業権は内共第22号の羽茂川ただ一つで、内海府の川はすべてその外にある。したがって遊漁券は要らない。2018年2月23日に国府川漁業協同組合が解散して以降、佐渡の内水面漁協は羽茂川の一つだけになった。 ただし管理する母体が無くても新潟県内水面漁業調整規則は県内のどの川にもかかる。いわなとやまめは10月1日から2月末日までが禁漁で、解禁は3月1日。全長15センチ以下は通年で採捕できない。放流をする組織が無いので、釣れる魚はすべて自然に再生産されたものである。数が限られているので、持ち帰る数は自分で決めるほかない。

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釣行記7

釣り方:
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  • 佐渡の風景83:河川(6)馬首川
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