渓流手帖

丁川

広島県

広島県北広島町の南部に源を発し、南西へ下って安芸太田町加計の町なかで太田川に合流する支流。太田川が加計で迎える川のうち、滝山川と並ぶ大きさを持つ。下流側は田んぼの広がる谷を流れ、護岸された区間も長い。上流に向かうほど谷が締まり、源流部は北広島町の山に入る。 支流に水谷川を合わせる。その水谷川の谷にあった加計の水谷集落は、大正初期に21戸、最盛期で25戸あったが、昭和38年の豪雪を機に離村が相次ぎ、昭和45年には無住になった。いまは屋敷跡と蔵、墓地が林の中に残るだけで、川沿いの林道から歩いて確かめられる。 釣りの対象はアマゴ。放流が入る川で、解禁の直後は釣り人が集まる。地元紙は渓流解禁の取材先としてこの川にたびたび入っていて、2023年の解禁日には2時間で10センチから20センチを30匹ほど上げた人がいたと伝えている。ルアーもフライもエサも通用する規模で、広島市内の釣具店のスタッフが解禁日に竿を出す定番の川でもある。1990年代には、解禁直前にニジマスを放つのが近隣の大暮川や高野川と並ぶ恒例になっていたという記録もある。 この川の水で育てた養殖アマゴは「ようろあまご」と名づけられ、安芸太田町のふるさと納税の返礼品になっている。川の名前がそのまま特産品の名前になっている川は多くない。 上流側(北広島町)と下流側(安芸太田町)とで受け持つ漁協が分かれていて、解禁の時期も遊漁券も別になる。上流側には自然増殖のため一年を通して竿を出せない区間が設けられているので、入る前にどちらの区間かを確かめ、現地の看板と最新の案内に従いたい。 読みは「ようろかわ」。国土交通省の観測所(溝口・水谷・安芸太田支所)はいずれもこの読みを採っているが、地元の特産品やふるさと納税の表記は「ようろがわ」、釣り人の書くものには「よろがわ」も混じる。漢字一文字の川名なので検索しづらく、秋田県由利本荘市にも同じ字で「ひのとがわ」と読む丁川があるため、地名を添えて探すとよい。

管轄漁協:太田川上流漁業協同組合

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釣行記8

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