渓流手帖

神葉沢

新潟県

名立川の右岸に入る最上流の支流で、大毛無山(1,429メートル)を源頭とする沢。名立川の二級河川区間はこの沢との合流点で終わっており、つまり法定河川としての名立川はここまで、その先が神葉沢ということになる。 1974年に新潟県内水面水産試験場が行った調査は、名立川取水ダムより上流と神葉沢を同じ「上流」の区分に入れ、いわな・やまめ・かじかが生息し主要魚種はいわなだと記録している。 2001年8月に本流と神葉沢の出合に泊まった釣り人は、前々日の豪雨で本流が真っ赤に濁っていたのに対し、神葉沢は笹濁りで済んでいたと書いている。本流が使えない濁りのときに残る選択肢になる沢である。出合には堰堤があり、その上はザラ瀬に埋まっていて当たりが遠い。100メートルほど上流に新しい堰堤がもう1基ある。 林道から見下ろす下流部は深く切れ落ちているが、林道より上は細く小さな流れで長靴でも歩けると山岳会の記録にある。高度を上げると細い雪渓になり、小さな滝の落ち口では雪がつながらないことがある。7月中旬に入った記録では、林道の出合から下流は見える範囲がびっしり雪に覆われており、秋風が吹く頃にならないと沢登りはできそうにないと書かれている。雪の多い年は夏でも雪渓が残るということなので、解禁直後から初夏にかけては上流に入れないと考えたほうがよい。 源頭は南葉山林道とすぐ出合う位置にあり、最源流だけなら特別な用具を使わずに下降できると地元の山岳会が書いている。ただしこれは沢慣れした人の判断で、一般の釣り人が真似をするものではない。 沢筋にはオオサクラソウの群生地があり、盗掘が心配されている。大毛無山を取り巻く沢のなかでは別格に見られてきた沢でもある。 アプローチは名立側から南葉山基幹林道を上がるが、掘り割りの手前で土砂が崩れて車が入れないことが多く、神葉沢の手前の崩壊地点でバイクも進めなくなった年がある。林道の状態が入渓の可否をそのまま決める沢である。 読みは確かめられなかったため空欄にしてある。 名立川水系には内水面の漁業協同組合が無い。新潟県が公表している第五種共同漁業権の設定状況は内共第1号から第22号までの22件で、その全文と漁場図、対象魚種一覧のいずれにも名立川と支流の名前は出てこない。東隣の桑取川は内共第17号、西隣の能生川は内共第18号だが、そのあいだにある名立川だけが漁業権の設定されていない川になっている。新潟県内水面漁業協同組合連合会の遊漁のしおりにも名立川の欄は無い。したがって遊漁券は存在せず、遊漁料を払う相手もいない。 古い河川ガイドのなかには、名立川を桑取川漁業協同組合の管轄として桑取川と同じ行にまとめ、解禁3月1日から9月30日、日券1,000円、年券5,000円と書いているものがある。2001年時点の中部渓流ファイルがそれで、記載どおりに読むと遊漁券が要ることになるが、県の漁業権の設定状況に名立川の免許は存在しない。古い記載のほうを疑ったほうがよい。 漁協が無くても、期間と全長の制限は新潟県漁業調整規則第37条が県内全域に効く。いわなとやまめは10月1日から翌年2月末日までが採捕禁止で、実質的に釣れるのは3月1日から9月30日まで。全長15センチ以下のいわなとやまめは一年を通して採捕できない。これは漁業権の有無と関係なく適用され、違反すれば罰則がある。 同じ規則の第35条で、水中に電流を通じる漁法、瀬干漁法、ごろかけ漁法、潜水器を使う漁法、水中銃、火光を利用する漁法が禁止されている。ブラックバス類とブルーギルを釣った水域に放すことも、新潟県内水面漁場管理委員会指示で禁じられている。 漁協が無いということは、放流する者も監視する者もいないということでもある。名立川の渓流魚は放流に支えられていないので、小さい魚を持ち帰らないという一点が、そのまま来年その川に魚がいるかどうかを決める。

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釣行記5

釣り方:
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  • 矢代・神葉沢~大毛無山 : アスターク同人
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