渓流手帖

黒滝川

新潟県

国府川(新穂川)の二級河川起点である黒滝林道の終点で二俣に分かれた、左(右岸側)の沢。名の由来である黒滝は出合いから遡って50分ほどの位置にあり、2段11メートルとされる。ただし土砂が堆積して底が上がったらしく、1980年の写真と比べると今はそれほど高く見えない。黒滝は直登が危険なので右岸から高巻き、そこから200メートルほど進むと2段6メートルのF2が現れる。 1980年に入ったときは国府川漁協が放流していたので黒滝まで山女魚の領域だったが、漁協が解散した今は山女魚はおらず、岩魚がわずかに生息するだけになった。釣りの対象としては面白みのない川だと書き手自身が評している。 水源の黒滝山はかつて野生のトキが営巣していた場所で、川沿いには前浜の立間や豊岡に抜ける黒滝越え(立間道)というトネ道があった。地図には右岸沿いに破線の道が載っているが、実際には跡形もない。 国府川漁業協同組合は2018年2月23日に解散を決議し、以後この水系に漁業協同組合は無く、第五種共同漁業権も設定されていない。新潟県の内水面漁場計画で佐渡島に置かれている漁業権は内共第22号の羽茂川ただ一つで、国府川水系はそこに入らない。したがって遊漁券は要らない。ただし管理する母体が無くなっても新潟県内水面漁業調整規則は県内のどの川にもかかるので、いわなとやまめは10月1日から2月末日までが禁漁、全長15センチ以下は通年で採捕できない。解禁が3月1日であることは漁協があった頃と変わらない。 放流をする組織が無いので、いま釣れる魚は自然に再生産されたものか、漁協時代に放流された魚の子孫ということになる。国府川水系の岩魚の稚魚は魚野川あたりから持ってきたものだと漁協関係者が話しており、島外の系統が混じっている可能性がある。漁協が解散してからは山女魚の姿が消え、残った岩魚も源流部で細々と生きている状態が続いている。数が少ないので、持ち帰る数は自分で決めるほかない。

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