渓流手帖

夏井川

福島県

阿武隈山系の大滝根山(標高1,192.5メートル)から仙台平、高柴山、黒石山を結ぶ稜線を分水嶺として南に流れ、田村市滝根町で梵天川、田村郡小野町で右支夏井川を合わせて向きを南東に変え、阿武隈高地を横断していわき市に入る。小玉川・好間川・新川・仁井田川を集めて太平洋に注ぐ、流域面積748.6平方キロ・法指定区間67.1キロの二級河川。福島県の二級河川では流域面積が最大になる。 上流部の河床はなだらかな渓相で、阿武隈高原中部県立自然公園に指定されている。あぶくま洞と入水鍾乳洞があるのもこの一帯。いわき市川前町のあたりから急峻な流れに変わり、夏井川渓谷県立自然公園となる。江田の背戸峨廊、籠場の滝、椚平のアカヤシオがこの区間の目印になる。小川町から下流は大河の姿になるが、この付近もヤマメの好釣り場として記録が残っている。 管理は夏井川漁業協同組合(内共第9号)で、組合員は601人(令和5年度)。ヤマメとイワナの遊漁期間は4月1日から9月30日まで。竿の長さは10メートル以内と決まっている。全長制限はヤマメ・イワナが15センチ、ウナギ21センチ、ウグイ6センチ。 遊漁料は令和8年で一本釣りの年券7,000円、投網の年券8,000円、日釣り2,000円、遊漁現場での購入3,000円、組合員6,500円、組合員優待3,000円。令和6年度に年券が6,500円から7,000円、日釣り券が1,500円から2,000円へ値上げされた。つりチケやFISHPASSには参加していないので、いわき市内の釣具店か組合事務所で買う。事務所はいわき市好間町下好間字渋井。令和5年度の販売実績は年券341枚、日釣券201枚だった。 令和8年はイワナの採捕制限がある。加路川で採れたイワナから解禁前の放射線モニタリングで基準値を超えるセシウムが検出されたため、籠場の滝から愛谷堰頭首工までの間(支流を含む。ただし小玉川の上流は除く)でイワナが釣れた場合はリリースするよう漁協が求めている。ヤマメなど他の魚種と、この区域の外のイワナには制限がない。 通年の禁漁区は3か所。いわき市地内の県道磐城舞子橋の橋脚上流端から下流の全域、田村郡小野町の平館橋橋脚上流端より1,200メートル地点から上流の五條橋橋脚上流端まで、いわき市平赤井の愛谷堰堤下流端から下流100メートル。サケがのぼる9月20日から11月30日までは、市道広畑橋の橋脚上流端から平大橋下流300メートルまでの区間と、好間川の独古内堰堤下流端から夏井川合流点までが禁漁になる。 アユは6月の第4土曜日から12月31日までの期間内で組合が定めて公示する。愛谷堰堤から東北電力夏井川第3発電所までの区間(小玉川を除く)、川前町の宇根尻橋上下流各500メートル、好間川の町田橋より上流は、友釣とどぶ釣以外の釣り方ができない。ただし夏井川と小玉川の合流点から下流は、8月21日から12月31日のあいだこの制限を受けない。 放流は令和5年度の実績でヤマメ21,000尾、イワナ3,500尾、ウグイ21,000尾、アユ100キロ、ウナギ7キロ。目標増殖量はヤマメ33,600尾、イワナ2,100尾、アユ250キロで、ヤマメは目標に届いていない。解禁直前の成魚放流は本流の川前地区5か所(迎橋、川前橋、宇根尻橋、木橋、大河原商店付近)と小川地区3か所(小玉川平久田橋付近、小川石碑前、商工会議所前上流)に入る。 漁業権の区域は夏井川の本流と支流だが、新川と南横川は除かれている。河口の近くで合流する仁井田川は、県の河川整備計画では夏井川の1次支川にあたり、漁場図でも漁業権の内側に描かれている。

管轄漁協:夏井川漁業協同組合

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支流・沢7

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