渓流手帖

二迫川

宮城県

栗駒山の南面、深山岳と文字(もんじ)の一帯に源を発し、荒砥沢ダムをつくって鶯沢、築館へ流れ下る。三本の迫川の真ん中を流れる川になる。読みは「にはざまがわ」で、隣の三迫川が「さんはさま」と濁らないのと対照的に、ここだけ濁る。この川の名前を全国に知らせたのは2008年6月14日の岩手・宮城内陸地震だった。荒砥沢ダムのすぐ上流で、幅約900メートル、長さ約1,300メートルにおよぶ国内最大級の地すべりが発生し、山がそのまま滑り落ちた跡がいまも残っている。現地は栗駒山麓ジオパークの見学地になっていて、専門家の視察や報道の映像が繰り返し流れる。釣りとしては、荒砥沢ダムより上流が渓流域になる。上流の各沢には毎年6月中旬にイワナが放流されていた。ダムの下流、新橋と高橋にはニジマスが放流され、鶯沢から築館にかけては里川の姿になる。イワナの出荷制限は荒砥沢ダムより上流(支流を含む)にかけられていたが、2024年2月15日に解除された。この水系でいまのところ解除されているのはこの区間だけになる。2026年に迫川漁協が解散したため、この川には漁業権者がいない。遊漁券は要らないが、県の漁業調整規則は変わらず適用され、イワナとヤマメは3月1日から9月30日まで、全長15センチ以下は周年禁止になる。上流には小野松沢、マダラ沢、ヒアシクラ沢、シツミクキ沢といった沢が入る。マダラ沢の名は本流に懸かるマダラの滝から来ており、河川の地図データでは「マダラ川」と書かれている。世界谷地の湿原はヒアシクラ沢の源にあたる。中流の鶯沢には細倉鉱山があった。日本有数の鉛と亜鉛の鉱山で、1987年に閉山するまでこの谷の産業を支えた。支流に鉛川という名の川があるのも、この鉱床に由来する。閉山後は鉱山跡が観光施設になっている。上流の小野松沢、マダラ沢、ヒアシクラ沢、シツミクキ沢は、放流先として名前が挙がるものの、入渓の記録が見つからなかったため川ごとのページは作っていない。シツミクキ沢は河川の地図データでは「ツツミクキ沢」と書かれていて、条文の表記と食い違う。

管轄漁協:漁協なし(迫川漁業協同組合は2026年に解散)

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釣行記2

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