
大畑川
青森県
下北半島の北側の真ん中を流れ、むつ市大畑町の市街地を抜けて津軽海峡に注ぐ長さ約32キロの川。荒沢山と朝比奈岳を結ぶ稜線に源を発し、ヒバとブナの国有林の中に深いV字谷を刻んで北へ、それから東へ流れ、小目名のあたりで向きを北東に変えて海に出る。上流のヒバ林は日本三大美林のひとつに数えられ、かつては材木を運ぶ森林鉄道が川沿いを走っていた。 中流は薬研渓流と呼ばれる紅葉の名所で、大滝やうぐい滝、糸魚淵、川床の甌穴が続き、川沿いに遊歩道がある。薬研温泉と、その上流の奥薬研温泉には川岸の露天風呂「かっぱの湯」があり、釣りのあとに入る人が多い。川底は一枚岩の岩盤のところが多く、滑りやすく、両岸が切り立って川通しに歩けない区間もある。 釣りの中心はヤマメで、支流に入るとイワナが増える。本流は流れがゆるやかで、温泉のあたりでは小さなヤマメとウグイが目立つ。魚影が濃いのは中流の支流群だと、地元の釣り人も川を管理する人も口をそろえる。秋には海からサケが上り、雪代のころから初夏にかけては海から戻るアメマスやサクラマスも入って、本流の堰堤の下や国道の橋のあたりで大きな魚が掛かった記録がある。かつてはイトウもすみ、糸魚淵の名にその名残がある。夏は中下流がアユの川になる。 この川をよく知られたものにしているのが、最上流の赤滝(落差約11メートル)の上にすむスギノコである。海と行き来できなくなったヤマメの在来の群れで、ふつうとは逆にイワナより上流にすんでいる。赤滝から上は本流も支流もスギノコを守るための区域として昭和30年代から保護されてきた所で、竿を出すことはできない。赤滝より下のイワナは、海から上るアメマスの血を引く姿をしていると書く釣り人もいる。 2021年8月の局地的な大雨で中流に土砂崩れが相次ぎ、翌年の初夏になっても川床に土砂がたまって、釣れるのは放流された小さなヤマメばかりだったと地元の釣り人が語っている。回復には数年かかると見られていた。 支流は、薬研温泉のそばで合わさるうぐい滝川、恐山へ向かう道沿いの釜ノ沢、湯ノ股川、奥薬研の上流で入る大西股沢・小西股沢、赤滝の下の三太郎川や太兵衛川、市街地の上の小目名沢、葉色沢、喜和田川、高橋川など数多い。葉色沢にはサケ・マスのふ化場があり、稚魚が放される。釣行記によく出てくるのはうぐい滝川・小目名沢・三太郎川で、湯ノ股川や釜ノ沢、大西股沢にも入った記録がある。どの支流もクマが多く、川辺で出会ったという話が絶えない。夏はアブも多い。 市街地の西で海に注ぐ茶水川は大畑川とは別の小さな川で、イワナがすむ。東隣で津軽海峡に注ぐ正津川(恐山の宇曽利山湖から流れ出る川)や、その先の出戸川、西の下狄川も漁業権の設定されていない川だが、渓流釣りの記録は見つかっていない。読みは「おおはたがわ」。山梨県の大幡川や、兵庫・岡山・愛媛の大畑川と字や読みが重なるので、調べるときは下北や薬研を添えるとよい。
管轄漁協:大畑町漁業協同組合
支流・沢3
釣行記36
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支流の釣行記7
動画3
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