渓流手帖

大久保川

新潟県

小佐渡の経塚山を水源に、猿八から大久保集落を経て小倉川に合流する支流。長さは3,000メートルで、国府川の支流としては12番目に長い。古い文献では猿八を流れる川なので猿八川とも呼ばれていた。二級河川の起点は夫婦滝とされている。 起点の上流で川は二俣に分かれ、右俣は猿八の集落を通って上流に夫婦滝がある。夫婦滝は本流ではなく支流のさらに支流にあり、沢の出合いから歩いて5分ほど。左右から2本の滝が1つになるところから名づけられたというが、渇水期にその姿は見られない。 左俣の上流には落差10メートルの大沢の滝がある。2条に分かれた珍しい滝で、雪解けで水量のある時期は迫力がある。畑野村志の「大沢の滝、猿八川上流に懸り高さ数丈、奔流岩角を打ち飛沫四散し頗る奇観とす」はこの滝を指している可能性が高く、猿八七滝の一つとも考えられている。滝の上には魚道の付いた大きな堰堤があるが、その下で竿を出してもアタリはなかった。 県道81号佐渡縦貫線からポッポのパンの前を通って下りると、小滝の連続する荒々しい流れが見える。八瀬松方面との分岐を右に進むと一度は用水路のような姿に変わるが、沈下橋を渡るとまた渓流らしくなる。小倉川との分岐から1キロほど上流、島見集落の手前にも滝がある。道路から見える位置だが、木が茂る時期には見えない。 国府川漁業協同組合は2018年2月23日に解散を決議し、以後この水系に漁業協同組合は無く、第五種共同漁業権も設定されていない。新潟県の内水面漁場計画で佐渡島に置かれている漁業権は内共第22号の羽茂川ただ一つで、国府川水系はそこに入らない。したがって遊漁券は要らない。ただし管理する母体が無くなっても新潟県内水面漁業調整規則は県内のどの川にもかかるので、いわなとやまめは10月1日から2月末日までが禁漁、全長15センチ以下は通年で採捕できない。解禁が3月1日であることは漁協があった頃と変わらない。 放流をする組織が無いので、いま釣れる魚は自然に再生産されたものか、漁協時代に放流された魚の子孫ということになる。国府川水系の岩魚の稚魚は魚野川あたりから持ってきたものだと漁協関係者が話しており、島外の系統が混じっている可能性がある。漁協が解散してからは山女魚の姿が消え、残った岩魚も源流部で細々と生きている状態が続いている。数が少ないので、持ち帰る数は自分で決めるほかない。

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釣行記7

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