渓流手帖

大又川

秋田県

岨谷峡から上流の岩見川本流にあたる川で、大石岳の東側に源を発して西へ流れ、小又川を合わせたところから下流が岩見川になる。地図によってはこの区間の大半を岩見川の名前で通し、大石岳寄りの源流部だけを大又川と記すものもある。漁業権の条文は大石岳の大又川起点から下流の岩見川合流点までを1区間として扱う。この川の沿いに鵜養(うやしない)の集落がある。岩見川上流部のいちばん奥の村で、農林水産省の農村景観に取り上げられた。大又川から取水した鵜養かんがい用水路が集落を血管のように走り、水田や畑を潤すだけでなく、収穫した農作物や農具を洗い、生活用水にも使われる。清流米の産地でもある。地名の由来には、この谷盆地がかつて沼で、その沼で鵜を飼ったからという説と、北秋田郡根子すなわち阿仁マタギの里の佐藤家が狩猟の途次にこの地を発見して定住開拓した、という説がある。集落の岩見神社は大同2年、西暦807年の創立と伝えられる。鵜養の周辺に3つの見どころが並ぶ。下流から順に殿渕、伏伸の滝、舟作で、殿渕から伏伸の滝までは左岸沿いに遊歩道が続いている。伏伸の滝はふのしのたきと読み、ゆるやかな三段の滝で、昔は下流から遡上したマスがこの淵に群れをなして集まり、村人が農作業で使うもっこを仕掛けてマスを獲ったことから、かつてはもっこ滝と呼ばれていた。舟作は伏伸の滝から300メートルほど上流にあり、大又川の広い流れが赤い岩盤の狭い溝穴に吸い込まれるように落下する。この溝穴が舟の形をしていることが名の由来とされる。菅江真澄は1811年8月にこの一帯を歩き、岨谷峡、鵜養、殿渕、伏伸の滝、舟作の図絵を残している。地元の釣り人は殿渕を景勝地であり禁漁だと書いていて、橋から渕を覗くと山女や岩魚が群泳している姿が見られる、と伝えている。釣り場としては下流から源流まで通して竿が出せる。秋田県内の川を1本ずつ釣査しているチャンネルは岨谷峡から大又川にかけてを釣査して、渓相よくヤマメ主体の川、と評した。秋田市に住む書き手は、大又川の最上流の集落は鵜養で、そこからダートの林道を登り、大又川から分かれる小谷を釣り上がった、最近入渓した足跡もないがやや魚影が薄い、数年前にはヤマメが釣れていた谷だが近年は放流がないのかイワナだけが上がる、と2017年6月に書いている。この日の釣果はイワナ4尾とヤマメ1尾だった。宇都宮の渓流会も2019年8月にこの川へ遠征している。全国を回る釣り師は大又川のイワナ釣りという1本を残している。この水系を河川別に紹介している個人サイトは、本流には堰堤が1か所あり、川幅も広く竿を出すには何の問題も無いのが問題である、と書いている。源流域については、道幅の広い林道が走る、源流への入渓は林道が本流を渡る地点からで、いったん入渓したならば脱渓に林道は使えず、釣り上がった流域を下るしかない、と注意している。この林道はそのまま田沢スーパー林道に続いていて、山越えで桧木内川水系の堀内沢に通じる。距離は約10キロで、所要はおよそ2時間。降雨時は崖崩れの情報が出ないまま道が切れていることがあるので断念するのが賢明、というのがその人の助言になる。林道の状況は漁協が解禁前に知らせている。2026年4月1日の渓流解禁にあたって、小又川と大又川は入口から7キロメートル通行可能、県道河川阿仁線は前年に引き続き工事が行われているので業者の指示に従うこと、と案内が出た。制度は岩見川漁業協同組合の内共第12号による。漁業権の魚種はあゆ、いわな、やまめ、うぐい、やつめ、かじか。遊漁の期間はイワナとヤマメが4月1日から9月20日、アユが7月1日から10月31日までの間で組合が定める期間、カジカが1月1日から2月末日までと5月1日から12月31日まで、ウグイとヤツメは通年。ただし秋田県漁業調整規則の第37条が県内一律でイワナとヤマメの15センチ超を9月21日から翌年3月20日まで禁じ、15センチ以下は周年禁止としているので、全長15センチ以下は漁協の期間内でも持ち帰れない。カジカだけは3月と4月が禁止期間になっているのがこの規則の特徴で、雪代の時期に産卵を守る形になっている。漁具漁法は刺網と巻網が網の全長20メートル以下に制限される。禁止区域は遊漁規則にひとつだけで、秋田市河辺松渕字岩箱向地内の芝野堰頭首工の舟通しの中が1月1日から12月31日まで通年で禁止になる。これとは別に秋田県漁業調整規則の第36条が全ての水産動植物について定める県内4か所の周年禁止区域のうち1か所が、秋田市四ツ小屋地先の岩見川と雄物川の合流点の標木から雄物川の上流100メートル、下流500メートルまでの区間で、この水系の出口にあたる。外来魚の再放流は禁止で、オオクチバス、コクチバス、ブルーギル、ブラウントラウトが名指しされている。遊漁料はイワナとヤマメが日券1,200円、年券5,000円。全魚種の年券が8,000円、網漁からアユを除いた全魚種の年券が7,000円、アユを除く全魚種の日券が1,200円、網漁を除く全魚種の日券が1,500円。アユは日券1,500円、年券7,000円で、投網や刺網などの網漁は年券8,000円になる。小中学生と身体障害者手帳3級以上は無料、高校生は半額。現場で漁場監視員に納めるときは500円が加算される。売り場は漁協事務所のほか、秋田市広面のディーループ、河辺和田の松沢幸一、河辺岩見の船木寿満代商店、河辺三内の山上充子と熊谷清、河辺三内のユフォーレ、上州屋のフィッシングジャンボ外旭川店と秋田店、ファミリーマートの河辺和田店と秋田割山店。フィッシュパスでオンライン購入もできる。秋田県内水面漁業協同組合連合会の県内共通遊漁券を使うと、内共第13号と第22号を除く内共第1号から第25号までの全漁場でイワナとヤマメが年15,000円になる。秋田県の第五種共同漁業権は、他県のように支流及び小支流という包括的な書き方をせず、漁場の区域を1本ずつ名指しで並べる。内共第12号は34の区間を並べていて、名指しに出てこない川はそのまま漁業権の外になる。名指しの外にある沢では遊漁券は要らないが、秋田県漁業調整規則の全県一律の規定は効く。イワナとヤマメは15センチ以下が周年禁止で、15センチを超えるものも9月21日から翌年3月20日まで禁止。漁協の管理する川が4月1日解禁なのに対して、漁業権のない川は県規則の3月21日から竿を出せる。

管轄漁協:岩見川漁業協同組合

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支流・沢1

釣行記18

釣り方:
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    フライ
  • 殿渕/伏伸の滝/舟作 @秋田県秋田市 - ゆる~い日記
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