渓流手帖

岩見川

秋田県

秋田市の東、太平山地の南面に源を発して西へ流れ、秋田市四ツ小屋で雄物川に合わさる一級河川。雄物川は秋田市新屋で日本海に注ぐ。全長は50キロから60キロほどで、秋田駅から車で40分ほどの距離に渓流の釣り場がある。この川の要点は、県都のすぐ裏側に本格的な渓流が並んでいることになる。地元の書き手は、岩見川は太平山の裏を流れ雄物川に合流する清流で、県都秋田市に近いのに、三内から上流はどの支流も上流に行くに従って秘境、仙境の風情漂う渓流だ、林道脇の水溜りに山椒魚がいたり、カモシカや野ウサギにも出会える、と書いている。上流で川は枝分かれする。国道13号から県道28号へ入って岩見三内の集落を過ぎると、まず三内川が北へ分かれ、続いて小又川が南へ、岩見杉沢川が北へ分かれ、本流はそのまま東へ進んで大又川になる。フライラインのメーカーが出している釣り場紹介は、上流で枝分かれする大又川、小又川、岩見杉沢川の3河川を岩見三川と呼ぶ、全体に平瀬が多く、テンカラやフライフィッシングできれいなヤマメがねらえる、と書いている。秋田市に住む書き手は、岩見川は上流で三内川、杉沢川、小又川、大又川に分かれる、いずれも渓流釣りで有名な川だ、と書く。新潟から30年通っている紀行の書き手は、雄物川支流の岩見川が2本に分かれて三内川、大又川となる、さらに丸舞川、杉沢川、小又川などの支流があって、1週間でも足りないくらい釣り場は多い、と数え上げている。本流の釣りも成り立つ。秋田県内の川を1本ずつ釣査しているチャンネルは本流を3回釣査していて、ポイント多数だが技術がない、惨敗、と自嘲しながらも支流でイワナの30センチを出している。フライラインのメーカーのフィールドレポートは2013年から2026年まで岩見川水系のぶんが40本近く並んでいて、渇水で平水の7割になっている、先行者の車が各入渓点に停まっている、クモの巣が異常に厚い、といった川の状態がそのまま書いてある。がまかつのレポートは秋田の渓のドライフライシーズン盛期としてこの水系を扱っている。漁協は本流の和田・岩見三内地区、式田橋から東橋にかけてを勧めていて、アクセスもしやすく流れも安定しているため初心者からベテランまで安心して楽しめる、としている。サクラマスも放流されていて、2003年9月には東北ビッグトラウト選手権の岩見川大会がここで開かれた。台風の影響で増水し、ルアーの部の半数が1匹も釣れなかったという記録が残っている。いちばん上流の見どころが岨谷峡になる。読みはそうやきょうで、岩見峡とも書く。秋田市河辺岩見字善知鳥坂にあり、約300メートルにわたって巨岩絶壁が続く。太平山県立自然公園のうちで、昭和27年に観光秋田三十景に選ばれ、文化8年には菅江真澄がここを訪れて日記の勝手能雄弓に絵図を残している。漁業権の条文が岩見川の起点とする善知鳥坂11番の旧三菱発電所えん堤は、ちょうどこの岨谷峡にあたる。ここから上流は大又川と呼び名が変わる。2023年7月の記録的な大雨でこの川は氾濫し、流域の中学校が浸水した。翌年の釣査では豪雨災害から回復傾向という題が付いている。制度は岩見川漁業協同組合の内共第12号による。漁業権の魚種はあゆ、いわな、やまめ、うぐい、やつめ、かじか。遊漁の期間はイワナとヤマメが4月1日から9月20日、アユが7月1日から10月31日までの間で組合が定める期間、カジカが1月1日から2月末日までと5月1日から12月31日まで、ウグイとヤツメは通年。ただし秋田県漁業調整規則の第37条が県内一律でイワナとヤマメの15センチ超を9月21日から翌年3月20日まで禁じ、15センチ以下は周年禁止としているので、全長15センチ以下は漁協の期間内でも持ち帰れない。カジカだけは3月と4月が禁止期間になっているのがこの規則の特徴で、雪代の時期に産卵を守る形になっている。漁具漁法は刺網と巻網が網の全長20メートル以下に制限される。禁止区域は遊漁規則にひとつだけで、秋田市河辺松渕字岩箱向地内の芝野堰頭首工の舟通しの中が1月1日から12月31日まで通年で禁止になる。これとは別に秋田県漁業調整規則の第36条が全ての水産動植物について定める県内4か所の周年禁止区域のうち1か所が、秋田市四ツ小屋地先の岩見川と雄物川の合流点の標木から雄物川の上流100メートル、下流500メートルまでの区間で、この水系の出口にあたる。外来魚の再放流は禁止で、オオクチバス、コクチバス、ブルーギル、ブラウントラウトが名指しされている。放流は令和6年度の実績でヤマメ80,000尾、イワナ10,000尾、サクラマス15,000尾、アユ380キログラム、ヤツメ50匹。種苗はヤマメ、イワナ、サクラマスが雄勝産、アユが湯沢産、ヤツメだけが岩見産で、4月から6月にかけて入れられる。ヤマメの8万尾は秋田県内の漁協のなかでも多いほうで、秋田市に一番近い釣り場という位置づけと、県内では遊漁者数が多いという実態に見合った数字になっている。漁協は放流だけでなく産卵場の造成にも取り組んでいる。遊漁料はイワナとヤマメが日券1,200円、年券5,000円。全魚種の年券が8,000円、網漁からアユを除いた全魚種の年券が7,000円、アユを除く全魚種の日券が1,200円、網漁を除く全魚種の日券が1,500円。アユは日券1,500円、年券7,000円で、投網や刺網などの網漁は年券8,000円になる。小中学生と身体障害者手帳3級以上は無料、高校生は半額。現場で漁場監視員に納めるときは500円が加算される。売り場は漁協事務所のほか、秋田市広面のディーループ、河辺和田の松沢幸一、河辺岩見の船木寿満代商店、河辺三内の山上充子と熊谷清、河辺三内のユフォーレ、上州屋のフィッシングジャンボ外旭川店と秋田店、ファミリーマートの河辺和田店と秋田割山店。フィッシュパスでオンライン購入もできる。秋田県内水面漁業協同組合連合会の県内共通遊漁券を使うと、内共第13号と第22号を除く内共第1号から第25号までの全漁場でイワナとヤマメが年15,000円になる。遊漁規則には誤記がひとつある。表題が内共第12号第五種共同漁業権遊漁規則となっているのに、第1条の本文が岩見川漁業協同組合の有する内共第1号第五種共同漁業権に係る漁場と書いている。内共第1号は湯沢市の役内・雄物川漁業協同組合の漁場で、この漁協とは関係がない。県が認可した規則にそのまま残っている。秋田県の第五種共同漁業権は、他県のように支流及び小支流という包括的な書き方をせず、漁場の区域を1本ずつ名指しで並べる。内共第12号は34の区間を並べていて、名指しに出てこない川はそのまま漁業権の外になる。名指しの外にある沢では遊漁券は要らないが、秋田県漁業調整規則の全県一律の規定は効く。イワナとヤマメは15センチ以下が周年禁止で、15センチを超えるものも9月21日から翌年3月20日まで禁止。漁協の管理する川が4月1日解禁なのに対して、漁業権のない川は県規則の3月21日から竿を出せる。

管轄漁協:岩見川漁業協同組合

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支流・沢4

釣行記112

釣り方:

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