渓流手帖

高松川

秋田県

高松岳と川原毛地獄のあたりを源に西へ流れ、湯沢市で雄物川に合わさる支流。源流部に泥湯温泉と川原毛地獄があり、そこから役内川の秋ノ宮温泉へ抜ける林道が通っている。地図上の計測で泥湯温泉から秋ノ宮温泉まで約15キロ、道幅5.5メートルの林道になる。この川でいちばん見落とされやすいのが漁業権のことになる。秋田県の第五種共同漁業権は、他県のように支流及び小支流という包括的な書き方をせず、漁場の区域を1本ずつ名指しで並べる。内共第1号は79の区間を並べていて、名指しに出てこない川はそのまま漁業権の外になる。内共第1号の条文で高松川が出てくるのは、雄物川本流の区間の下端として合流点が書かれる箇所と、支流の三ツ村沢の区間の下端としてだけで、高松川そのものは一度も漁場の区域になっていない。内共第1号から第25号までのどの免許を見ても、高松川の本流と、小安沢、桑ノ沢、山葵沢、湯尻沢、葦名沢、東沢、西沢、大倉沢、脇ノ沢、細越沢といった枝沢は漁場の区域に出てこない。つまり支流の三ツ村沢だけが漁業権の中にあり、そこへ行くために通る高松川本流は漁業権の外、という形になっている。なお寺田川と御返事沢川は、この一帯を高松川の渓流群としてまとめる個人サイトでは高松川の枝沢として扱われているが、漁業権の条文は寺田川を雄物川の合流点まで、御返事沢川を寺田川の合流点までと書いていて、いずれも漁場の区域に入っている。渓流としての中身は薄くない。この一帯を1ページにまとめている個人サイトは、高松川の渓流群として寺田川、御返事沢、東沢と西沢、大倉沢、脇ノ沢と細越沢、葦名沢、小安沢と桑ノ沢と山葵沢と湯尻沢、そして高松川源流の8つの区画を挙げ、それぞれの進入路を書いている。寺田川へは国道13号の雄勝こまちインターから大沢田集落を経て入る。葦名沢は県道51号沿いの上地集落から本流の橋を渡って林道を進むしかなく、地図では林道が切れて行き止まりになっているが山菜採りの踏み跡があるはずだ、入渓できれば絶好の沢と思われる、と書かれている。小安沢は林道が無く入渓は困難、桑ノ沢は堰堤の連立だが最終堰堤から上は沢も開けて林道も無く絶好の釣り場と推察できる、山葵沢は林道があり堰堤は一か所、というのがその人の見立てになる。源流の泥湯温泉と川原毛地獄は日本三大霊地のひとつに数えられる硫黄の噴気地帯で、川原毛大湯滝は滝そのものが温泉になっている。その下流で本流に合わさるのが三途川で、三途川渓谷の紅葉と、谷を渡る三途川橋がよく知られている。湯尻沢には大湯滝が懸かる。温泉と地獄と滝の名前が強すぎて、川の名前で検索すると観光の記事に埋もれるが、釣りの記録も残っていて、2024年6月に本流へ入った人は釣れませんでしたと題した記録を残している。この川は秋田県の内水面漁場計画のどの免許にも漁場の区域として名前が出てこない。第五種共同漁業権の設定がない区間になるので遊漁券は要らない。ただし秋田県漁業調整規則の全県一律の規定は効く。イワナは15センチ以下が周年禁止で、15センチを超えるものも9月21日から翌年3月20日まで禁止。ヤマメは15センチ以下が周年禁止、15センチ超が9月1日から翌年3月20日まで禁止。サクラマスは1月1日から3月31日と9月1日から10月31日が禁止になる。漁協の管理する川が4月1日解禁なのに対して、漁業権のない川は県規則の3月21日から竿を出せるのがこの区間の性格になる。サケは水産資源保護法で全国どこでも周年禁止で、遡上する川であっても釣ってよいことにはならない。同じ湯沢市の川でも、役内川や雄物川本流が4月1日解禁なのに対して、この川は県規則の3月21日から竿を出せることになる。ただし源流部は硫黄の噴気地帯で、水の性格が区間によって大きく変わるので、上流ほど魚のいる場所は限られる。

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釣行記1

動画1

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