
吉川
新潟県
柿崎川の最大の支流で、上越市吉川区を貫いて流れ、柿崎区で柿崎川に合流する。二級河川の指定区間は21,150メートルあり、本流の柿崎川より長い。上流端は吉川区下川谷字平坪の県道川合橋で、尾神岳と桜坂峠のあたりを水源にしている。吉川自身も大出口川、平等寺川、入河沢川、玄僧川という4本の法定支流を持つ。 渓流魚の川としては期待しないほうがよい。県の柿崎川水系河川整備計画は吉川の魚類について、上流域と中流域であぶらはや、うぐい、おいかわ、かまつかのほか、いとよ、ほとけどじょう、すなやつめといった貴重種の生息を確認したと書いているが、いわなとやまめは挙げていない。柿崎川本流と米山川については同じ計画がいわなやかじかを挙げているので、書き分けられていると読むのが自然である。 実際の釣行記もこれと一致する。桜坂峠を越えて上越市に入り、このあたりを水源とする吉川の源流に探りを入れた釣り人は、2015年9月と2016年4月の2回とも成果が無く、釣れたのはあぶらはやだけだったと書いている。 下流域は柿崎川との合流部付近でぼらやまはぜなど汽水性の魚が生息する区間になる。環境基準点は下条橋でB類型、近年は基準を満たしている。 同名の川が多いので検索には注意が要る。埼玉県の吉川市と吉川調節池、兵庫県の吉川町が大量に出てくるので、上越市吉川区や尾神、川谷といった地名を足したほうがよい。静岡県の太田川水系にも吉川という川がある。 柿崎川水系には現在、内水面の漁業協同組合が無い。新潟県が公表している第五種共同漁業権の設定状況は内共第1号から第22号までの22件で、その全文にも漁場図にも対象魚種一覧にも、柿崎川と支流の名前は出てこない。東隣の鵜川は内共第14号、西隣の関川は内共第15号、その先の桑取川は内共第17号だが、そのあいだの柿崎川だけが漁業権の設定されていない川になっている。 ただし名立川のように最初から漁協が無かったわけではない。新潟県内水面漁業協同組合連合会の記録では、柿崎町内水面漁業協同組合は昭和59年5月に刈谷川漁協とともに連合会へ加入して27漁協となり、平成23年(2011年)7月に退会して会員は26漁協に減っている。つまり27年ほど活動したあと解散した漁協である。地元で聞き取りをした釣り人の記録によれば、解散のいちばんの理由は組合員の高齢化で、2000年ごろまではいわなとやまめの放流が続いていたという。管轄していたのは柿崎川本流と猿毛川、米山寺川だった。 したがって遊漁券は存在せず、遊漁料を払う相手もいない。放流も監視も行われていないので、いま釣れる魚はすべて自然繁殖のものになる。 漁協が無くても、期間と全長の制限は新潟県漁業調整規則が県内全域に効く。第37条により、いわなとやまめは10月1日から翌年2月末日までが採捕禁止で、実質的に釣れるのは3月1日から9月30日まで。全長15センチ以下のいわなとやまめは一年を通して採捕できない。 同じ規則の第35条で、水中に電流を通じる漁法、瀬干漁法、ごろかけ漁法、潜水器を使う漁法、水中銃、火光を利用する漁法が禁止されている。ブラックバス類とブルーギルを釣った水域に放すことも、新潟県内水面漁場管理委員会指示で禁じられている。 放流に支えられていない川なので、小さい魚を持ち帰らないという一点が、そのまま来年その川に魚がいるかどうかを決める。米山寺川では、かつては足しげく通う人もいたが釣れなくなりもはや魚は絶滅したと言われている、と地元の人が語った記録がある。
釣行記2
新潟県・鯖石川・柿崎川・保倉川の岩魚と山女魚iwana-yamame.sakura.ne.jp

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