渓流手帖

阿武隈川

福島県

那須連峰の旭岳と三本槍岳のあたりに源を発し、西郷村から白河市へ東へ流れ、そのあと福島県の中央を北へ縦断して宮城県の岩沼市と亘理町のあいだで太平洋に注ぐ。全長239キロ、東北では北上川に次いで2番目に長い一級河川で、水源の標高は1,835メートル。このページが受け持つのは源流から白河・矢吹・玉川村までの上流部で、須賀川から下流は生活圏も釣り場の性格も変わる。 渓流の釣りが成立するのは西郷村の区間になる。国道289号の甲子道路が源流まで通っていて、甲子温泉のあたりから上は源流の渓相になりイワナが着く。甲子温泉の大黒屋は館内から108段の階段を下りて渓谷を渡った先に湯小屋がある宿で、岩盤をくりぬいた大岩風呂がある。下流に向かうと剣桂、追原橋、キョロロン村の遊歩道、雪割橋と入渓の目印が並ぶ。雪割橋は雪割渓谷にかかる橋で水面から数十メートルの高さがあり、その一帯はゴルジュ帯になっていて入渓は容易ではない。渇水期を選ぶ必要がある。橋を渡りきったところの小さな公園に下降口がある。白河市寄りの中流域も両岸がゴルジュで、堰堤脇の駐車スペースから竿を出す釣りになり、川幅十数メートルで長い竿を使ってヤマメを狙う。この区間にイワナはいない。 源流部は沢登りの対象としても知られていて、甲子温泉の前後で南沢、白水沢、一里滝沢が本流に合わさる。本流そのものは本谷と呼ばれ、雄滝、赤滝といった大きな滝を持つ。雪割渓谷には熊のすべり台、一休みの滝、夫婦滝があり、上流の甲子渓谷には甲子八十八滝が数えられている。 この川は東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと10年にわたって釣りができなかった。2021年4月にようやく渓流釣りが再開され、そのときの記録が「10年ぶり」という題で複数残っている。イワナは信夫ダムより下流だけが国の出荷制限の対象で、上流部は対象から外れている。一方でヤマメは本流と支流のすべてが今も出荷制限の下にあり、釣った魚を持ち帰って食べることはできない。ヤマメ狙いは実質的にキャッチアンドリリースの釣りになる。 上流部の支流のうち、社川、北須川、今出川、飛鳥川、泉川といった白河市東部から石川郡にかけての川は、川としては大きいが渓流釣りの記録が見つからなかったため個別のページを作っていない。北須川には千五沢ダム(母畑湖)の堰堤より上流に支流を含めた永年の禁漁区がある。黄金川、南湖、白坂ため池、西郷貯水池、竜生貯水池は漁業権の区域から外れている。 雪割橋の下流には西郷瀞(さいごうとろ)と呼ばれる区間があり、流れがゆるく川底も平らなので夏は川遊びの人が集まる。対岸寄りは急に深くなる。 同じ名前で検索すると宮城県側の阿武隈川、河口のハゼやシーバス、中流のスモールマウスバスの記録が大量に混ざる。渓流の情報を探すときは西郷村や甲子を足したい。

管轄漁協:阿武隈川漁業協同組合

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支流・沢8

釣行記106

釣り方:

動画28

支流の動画26

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