桧木内川
秋田県
秋田県仙北市の北端、上桧木内の長沢に源を発して南へ流れ、西木町を貫いて角館町で玉川に合わさる一級河川。玉川は大仙市で雄物川に入り、雄物川は秋田市で日本海に注ぐ。川筋には国道105号と秋田内陸縦貫鉄道が並んで走っていて、上流に行くほど道と川と線路が近くなる。この川は二つの顔を持っている。ひとつは全国区のアユの川で、東北のトーナメント河川として名前が通っている。シマノジャパンカップやG杯、ダイワの大会がここで開かれ、全県鮎釣り大会は昭和のうちから数えて第47回を越えている。つり具の上州屋秋田外旭川店の釣り情報にはこの川の記事が73本あるが、その全部がアユになる。もうひとつが渓流で、こちらは本流より枝沢が主役になる。この水系を河川別に紹介している個人サイトの主は、本流は山女魚が多いという地元の話だが下流の本流で竿を出している釣り人はあまり目にしない、上流域は山女魚と岩魚の混載らしい、と書いたうえで、桧木内川周辺の沢で山女魚が生息するのは相内沢と潟尻川の2本だけだ、と断じている。残りの沢はイワナの沢になる。本流の釣りが成り立たないわけではない。秋田県内の川を1本ずつ釣査しているチャンネルは本流を釣査して、変化に富んだ流れで初心者には難しい、と評した。関東から通うフライフィッシャーが釣り上がった記録や、角館に住む友人の案内で入った記録もある。角館の桜並木のあたりで玉川と出合うところにも良い山女魚がいる、と書く書き手もいる。この川に一番長く通っている書き手は関東の人になる。毎年6月、仙北市西木町で開かれる森林ボランティアの作業に参加するために東京から車で来て、その前日に釣りをする、というのを20年以上続けていて、テンカラで桧木内川の支流に入っては渓の様子を書き残している。渇水で川底の岩盤がむき出しになっていた年、大雨で増水した年、熊に10メートルの距離で出会った年、と記録は毎年途切れない。小波内にある再会の森という場所に、亡くなった釣り仲間を悼んで植えたコブシの木があって、釣りの前にそこへ寄るのが習わしになっている。制度の面ではフライラインのメーカーが出しているフィールドレポートが役に立つ。2013年から2026年まで、毎年5月から9月にかけて桧木内川水系のフライレポートが載っていて、渇水で本流の川床がケイ藻で真っ黒になっているから支流に入った、といった川の状態がそのまま書いてある。渓流の解禁は4月1日で、この日付は平成28年に動いたものになる。それ以前は秋田県漁業調整規則の3月21日と同じだったが、平成28年1月1日付けで遊漁規則が変更され、4月1日からになった。仙北市の観光ページには平成19年版と平成21年版がそのまま残っていて、どちらも遊漁期間を3月21日から9月20日までと書いている。制度は角館漁業協同組合の内共第10号による。漁業権の魚種はあゆ、いわな、やまめ、やつめ、うぐい、かじか。遊漁の期間はイワナとヤマメが4月1日から9月20日、アユが手釣り竿釣り7月1日から10月31日、ガラ掛け8月15日から10月31日、カジカが5月1日から12月31日、ウグイとヤツメが1月1日から12月31日。ただし秋田県漁業調整規則の第37条が県内一律でヤマメを9月1日から翌年3月20日まで禁じているので、ヤマメが釣れるのは実際には4月1日から8月31日までで、9月20日まで竿を出せるのはイワナのほうになる。全長制限はイワナとヤマメが15センチ以下、カジカが4センチ以下。漁具漁法は手釣りと竿釣りがあゆ、いわな、やまめ、うぐい、かじかに限られ、ガラ掛けはアユ、ヤス突きはヤツメ・ウグイ・カジカ、手づかみはヤツメだけになる。通年の禁止区域は玉川本流の1か所で、夏瀬ダム下流端から大尻高堰堤の堤体中央より下流90メートルまでが1年を通して禁止になる。これは角館漁協の漁場のいちばん上流側にあたる区間で、条文が漁場として挙げているのと同じ場所が通年禁漁になっている。このほかに釣専用区が2か所あり、鵜ノ崎堰すなわち碇用水頭首工から下流の玉川合流点までと、大威徳橋から下流の桧木内川合流点までは、アユのガラ掛けとウグイのヤス突きが禁止される。保護区域として、鵜ノ崎堰の上流20メートルから下流30メートルまでは通年で手釣り竿釣り以外を禁止、鵜ノ崎堰から下流の玉川合流点までは7月1日から9月20日まで手釣り竿釣り以外を禁止、桧木内川の各堰の下流30メートル以内でのカジカ釣りは通年禁止で中学生以下だけが例外になる。ヤツメは漁場全域で通年禁止。桧木内川の鵜ノ崎橋から下流の内川橋までの区間では川底をかくはんしてはならないと定められている。外来魚の再放流は禁止で、オオクチバス、コクチバス、ブルーギル、ブラウントラウトが名指しされている。放流は沢ごとの数量が公表されている。漁協が配っている渓流釣りの案内図の裏面に、記号つきの漁場区域全図と並んで川ごとの稚魚放流数量の表が刷ってあり、令和7年6月の実績としてやまめ23,000尾、いわな17,000尾の内訳が載る。桧木内川本流が3か所に分かれて2,000尾と1,500尾と1,000尾、小波内沢がやまめ1,000尾といわな2,000尾、院内川がやまめ1,000尾といわな500尾、大石沢がやまめ500尾といわな1,000尾、といった具合で、表に番号や記号のない沢は放流がありませんと注記されている。北の又沢、西の又沢、外日三市川は表にあって数量が0、土倉沢、土熊沢、大水端沢、山谷川は表に行そのものが無い。放流量は長い目で見ると減っている。仙北市が残している平成21年の案内は、やまめ稚魚53,000尾、いわな稚魚44,000尾と書いていた。漁協だよりを追うと平成27年が合計やまめ35,300尾といわな30,500尾、平成30年が同じく35,300尾と30,500尾、令和元年が30,000尾と25,000尾で、令和7年は23,000尾と17,000尾になる。放流の日付は毎年6月中旬で、西木町西明寺・桧木内地区、上桧木内地区、田沢湖神代から角館・大仙市鶯野の下流部の3日程に分けて、本流と漁業権設定のある各沢へ入れている。角館の桜まつりに合わせた行事として、桧木内川でやまめの無料釣りが長く行われてきた。角館の観光行事実行委員会との共催で成魚を放流し、期間中は無料で釣れるというもので、平成21年には成魚200キログラムを入れている。新型コロナウイルスの流行で令和2年から中止となり、令和4年も桜まつりが縮小開催となったため見送られている。災害の記録も残る。2025年8月の大雨で上桧木内地区に緊急安全確保が出て、桧木内川が氾濫の危険水位に達した。2026年には玉川・田沢湖圏域河川整備計画の検討委員会が開かれ、県が桧木内川上流にコンクリートの擁壁や盛り土を整備する案を示している。2023年8月には上桧木内の最上流部、長沢付近で1時間に50ミリの局地的な降雨があり、長沢の一部が崩落して本流に流れ込み、超濁水になったこともある。遊漁料は渓流魚が日券1,400円、年券8,000円、全魚種年券10,000円、アユが日券1,800円、年券9,000円。現場で買うと渓流とアユは800円、サクラマスは1,000円の加算になる。遊漁規則は小中学高校生と身体障害者手帳3級以上を無料と書くが、漁協公式のページは高校生と身障者を500円のワッペン代と書いていて食い違うので、買うときに確かめたほうがよい。漁協公式はこのほかにサクラマスの日券3,500円と3日券8,000円を売っているが、これは内共第10号の遊漁規則には無い魚種で、雄物川水系サクラマス協議会が持つ内共第13号のぶんになる。漁協の組合概要ページには第10号と第13号の遊漁規則が並べて置いてある。売り場は18か所で、遊漁規則が挙げる5か所より多い。上桧木内の阿部高美と中島健、桧木内の布谷酒店、門脇鮮魚店、前田商店、西明寺の小林酒店と西木温泉クリオン、小山田の井上販売所、角館東前郷の佐藤販売所、角館町菅沢の村上久夫、大仙市下鴬野のファミリーマート鴬野店と鈴木貴男、それにローソンが田沢湖生保内店、田沢湖造道店、田沢湖神代店、西木西明寺店、角館岩瀬店の5店。秋田県内水面漁業協同組合連合会の県内共通遊漁券を使うと、内共第13号と第22号を除く内共第1号から第25号までの全漁場でイワナとヤマメが年15,000円になる。秋田県の第五種共同漁業権は、他県のように支流及び小支流という包括的な書き方をせず、漁場の区域を1本ずつ名指しで並べる。内共第10号は30の区間を並べていて、名指しに出てこない川はそのまま漁業権の外になる。放流も漁業権設定のある各沢へ、と条件が付く。漁業権の名指しから外れる沢のほうが多い。この水系を河川別に紹介している個人サイトが名前を挙げているものだけでも、桧木内川源流の一端として大ヨリノ沢、アサツナギ沢、定沢、桧木内又沢があり、小波内沢の枝沢としてタダノ沢、オイナ沢、大様沢、小水端沢、コツベツ沢、ツメオカ沢があり、潟尻川に注ぐ上辺名垂沢、堀内沢の支流の岩目沢、相沢に合わさる小相沢と西又沢がある。地図にはこのほか黒森沢、兵治沢、青葉沢、金内沢、賽神沢、大倉沢、堀切沢、碇沢川、新瀬沢川、高野沢川といった名前が並ぶが、いずれも条文に出てこない。源流の一端についてその書き手は、天然渓流魚は生息しています、放流はありません、と書いたうえで、この沢の入渓情報はコメントしません、と結んでいる。名指しの外にある沢では第五種共同漁業権が設定されていないので遊漁券は要らないが、秋田県漁業調整規則の全県一律の規定は効く。イワナは15センチ以下が周年禁止で、15センチを超えるものも9月21日から翌年3月20日まで禁止。ヤマメは15センチ以下が周年禁止、15センチ超が9月1日から翌年3月20日まで禁止。漁協の管理する川が4月1日解禁なのに対して、漁業権のない川は県規則の3月21日から竿を出せる。逆に、条文が漁場として名指ししていても釣りの記録が見つからなかった川もある。鬼の又沢、叉沢、籾内沢、比内沢、土倉沢、土熊沢、二瀬沢、岳沢、小白川、才津川、柴倉沢、大羅迦内沢、大水端沢、釜石沢、外日三市川、入見内川、斎藤川と入角沢の18本で、これらは放流の記録や地図には出てくるが、川に立った人の書いたものが1本も見つからなかったのでページを作っていない。入見内川、才津川、入角沢、院内川は下流部区域としてまとめて放流されていて、平成30年は合計でやまめ6,600尾といわな2,500尾、令和元年はやまめ5,500尾といわな1,800尾が入っている。なお漁業権番号は入れ替わっている。漁協が平成28年に出した解禁日変更の知らせは、角館漁業協同組合 内共第11号第五種共同漁業権 遊漁規則、と書いていた。令和6年からの免許では同じ漁場が内共第10号になっている。古い記事を読むときは番号を鵜呑みにしないほうがよい。
管轄漁協:角館漁業協同組合
支流・沢12
釣行記127
支流の釣行記30
動画16




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2017年10月22日桧木内川支流hiro sonobe
秋田県 桧木内川釣行kouichi ffman
支流の動画9
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